エシカルジュエリー 「HASUNA」 人の幸せを考えてつくられた宝飾品

エシカルジュエリー 「HASUNA」 人の幸せを考えてつくられた宝飾品

生産者から身につける人まで、
全ての人の幸せを考えてつくられたという
ジュエリーブランド「HASUNA」。
美しい生き方を社会に発信する
新しいジュエリーが登場した。


 「エシカル(Ethical=倫理的な、道徳的な、道義的な)」という言葉は、人や社会、自然環境に配慮した製品を指しています。この中にはオーガニック、リサイクル、フェアトレードなども含まれ、最近はファッションの世界でもよく耳にするようになりました。そこで、わが国でいち早くエシカルを掲げて事業を展開している「HASUNA(ハスナ)」代表の白木夏子さんにお話を伺いました。


 「HASUNA」はご自身にとってどのような存在ですか?

白木 

生き甲斐であり、自分の夢を叶えられる場所であり、大切な仕事の場です。26歳のときにジュエリーを通じて貧困問題を解決できたら、と思いついて以来、ずっと頑張ってきました。この考えにいたるまでは、一体何をしたらよいのか、自分探しの連続でした。「HASUNA」のビジネスを考えついた瞬間、迷いも吹っ切れたのです。自分が世界と繋がっていて、さまざまな国の人と顔が見える取引をして、一緒にものづくりを楽しみ、お互いの感動を分かち合う、それがすごく楽しい。これこそ自分のやりたかったことです。


 さまざまな経験を経て「HASUNA」に出会ったのですね

白木 

日本の短大を卒業して、国際協力を学ぶために21歳でロンドン大学に入学しました。1年目の夏休みに貧困層の現状を知りたいと思い、インドを2カ月かけて旅しました。貧困の中の貧困と言われる最下層の村を30カ所以上訪問して、そのなかで、鉱山で働く人たちのひどい暮らしぶりを目の当たりにし、大きな衝撃を受けました。子どもたちに笑顔がない。大人たちには希望がない。宝石や大理石など、生活を豊かにするものの裏に、こういうことがあってはならない、と強く思いました。


 大学卒業後はどうされたのですか

白木 

「貧困問題を解決するには、社会システム自体を変えなければならない」と考えて、ベトナムのハノイにある国連人口基金とアジア開発銀行研究所でインターンの経験をしました。国際援助による成果を感じる一方、貧困を根本から解決するためには、貧困層にいる彼ら自身の手で豊かになれるように、多くの人が参加するビジネスの面から何らかの手だてを講じなくてはならないと感じました。


 エシカルジュエリーを思いついたきっかけは……

白木 

ビジネスで何とか貧困問題を解決したいと決意してから、国際機関を辞め、日本に戻って東証一部に上場している不動産投資ファンドに就職しました。その時期、自分の力で何ができるか、さまざまなビジネスモデルを考えた結果「ジュエリー」にたどり着いたのです。子どもの頃から絵を描いたりものづくりに親しんでいたりして、インドの鉱山で受けた衝撃など、さまざまな要素から導き出された答えでした。「輝く人と、世界のために」を企業理念として、2009年4月に「HASUNA」を立ち上げました。泥のなかでも美しく咲く「蓮の花」という意味です。


 素材はどのように調達されているのですか

白木 

多くの国から素材を調達しています。例えば、金は南米コロンビアから、ダイヤモンドはカナダやナミビアの鉱山から、フェアトレードで仕入れています。プラチナに関してもリサイクル素材を使うなど、「HASUNA」で扱う素材は、誰が、どこで、どのように作ったものか、由来がはっきりしているものを選んでいます。このネットワークづくりが大変でした。


 現地から直接仕入れているのですか

白木 

独自のルートで、直接仕入れているものがほとんどです。例えば、牛の角はアフリカのルワンダから輸入しています。現地にいる日本人女性が、路上生活者だった青年たちに牛の角の加工技術を指導して、経済的な自立を促している工房から仕入れています。真珠はミクロネシアのポナペ島から仕入れています。産業のなかった離島に日本人の男性が真珠の養殖技術を教え、10年の歳月を経てようやく形にしたもので、若者たちの雇用が生まれています。


 エシカルに基準はあるのですか

白木 

「HASUNA」では独自に「HASUNAエシカルフレームワーク」という基準を設けています。「人」と「社会」と「自然環境」の3つの観点から、宝飾業界における負の影響をプラスに変化させていくための行動指針です。例えば、児童労働のある鉱山とは取引しない、不正な科学物質を使用する鉱山とは取引しない、廃鉱は放置しないなど、ジュエリー作りの社会への負の影響を最小限にとどめる活動と、雇用機会の創出や技術習得機会の提供、産業の活性化への貢献、廃鉱の環境回復など、社会をより良くするための活動で成り立っています。いつかは「HASUNA」だけでなく、宝飾業界全体で取り組んでいけたらいいですね。


 この仕事で最も大切なことは何ですか

白木 

ジュエリーの会社としては、お客様の満足が第一です。同時に、私たち「HASUNA」では、ジュエリーを提供するまでに関わる全ての人の充実感を大切にしたいと考えています。たとえば貝殻や牛の角を研磨する職人さん、金を採掘する鉱夫、真珠の養殖を行う人、そしてHASUNAの社員も含めて、この仕事に関わるすべての人の想いを大事にしたい。ジュエリーは毎日お守りのように身につけたり、特別な日の想いの象徴として身につけたりするものです。したがって、作り手も曇りのない姿勢でジュエリーを作ることが求められると思っています。その結果、お客様の満足度も高くなるのであればこれほど幸せなことはありません。


 ジュエリーの楽しみ方を教えてください

白木 

エシカルジュエリーには、そのデザインやコーディネートを楽しむほかに、素材がどこからきたのか、どんな人が作っているのかなど、現地に想いをはせる小旅行という楽しみ方もあります。ピアスや指輪が世界の誰かとつながっていると考えるだけでわくわくしますし、どこかの誰かの笑顔を考えると、自然に嬉しくなりませんか。幸せの橋渡しができるジュエリーの仕事はいいな、と思います。


 人の思いで繋がっているジュエリーですね

白木 

多くの方に知っていただくことが大切です。数多くあるジュエリーの中から、選ばれるジュエリーでありたい。その一票によって、職人やアーティストが活動を継続でき、輝く人が世界中に増えていくといいな、と思っています。ポリシーのある生き方をしている人は美しいと思います。そんな人たちに身につけていただきたいと思っています。


 インタビューの2日前に結婚式を挙げたばかりという白木さんの指には、ご自身でデザインした結婚指輪が輝いていました。自分たちの活動が、世界の果てにいる「あの人」を笑顔にすることにつながる、と語る白木さんに、優しさと強さを感じました。
(Text/宮崎 陽子)


白木 夏子(しらき なつこ) エシカルジュエリーデザイナー

マルコム・トンプソン総支配人の画像 1981年鹿児島県生まれ、愛知県育ち。南山短期大学を卒業後、ロンドン大学キングスカレッジで発展途上国の開発を学ぶ。 卒業後、国連人口基金・アジア開発銀行研究所にてインターン経験。帰国後、投資ファ ンド事業会社勤務を経て、2009年4月、株式会社HASUNA設立。現在、同社代表取締役。日経WOMAN「ウーマン・オブ・ザ・イヤー 2011」キャリアクリエイト部門受賞。

 

期間限定ショップを開催いたします。

期間: 9月7日(水)~9月20日(火)
会場: 大丸神戸店1F メインステージ

期間中、同時出店するエシカルブランド代表者とともにトークショーを開催します。

開催日: 9月10日(土)13:00~
テーマ: 「エシカルファッションについて」

 

問い合せ

HASUNA南青山本店

Tel.03-6447-1764 11:00~20:00 定休日:水曜
URL:http://www.hasuna.co.jp/

 

プレゼント

プレゼント画像 「中米のベリーズで採れた豹柄の貝殻・ウィルクスを使用したピアス」(10,500円税込)を1名様にプレゼントいたします。
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