1960年代ニューヨークのファッション誌をリードし、
パリとニューヨークを行き来しながら
華やかに活躍したフランスの写真家ジャンルー・シーフ。
珠玉の名作とともに
数多くの未発表作品が公開される。


 才能あふれる写真家

 1933年にパリで生まれたジャンルー・シーフ(Jeanloup Sieff 1933~2000)は「ELLE」誌の写真リポーターとしてデビュー、若くして頭角を現し、26歳で「ニエプス写真賞」を受賞している。ちなみに「ニエプス」はルイ・ダゲールと並ぶ写真草創期のフランスの発明家。世界最古の写真はこのニセフォール・ニエプスの手によって撮影されている。そのニエプスを記念した権威ある写真賞を、シーフは20代の若さで獲得したのである。


 モノクロの魔術師

 短い期間だったが、一時期「マグナム写真家集団」に所属していたことからも、シーフはルポルタージュを得意としていたことがわかる。その手法を生かしてもっぱら「HARPER’S BAZAR」や「VOGUE」「Esquire」などの世界的なファッション誌で活躍、1960年代はパリとニューヨークをひんぱんに往復する代表的な売れっ子カメラマンだった。70年代から80年代にかけては、ヌード作品や広告写真、ポートレートにジャンルを広げ、モノクロ写真に徹した骨太の作品は多くの写真家に影響を与えている。


 クラシックライカの映像

 日本にもシーフのファンは多く、1973年に初めて開催された個展以来、これまでに15回以上も写真展が開催されている。とりわけ、クラシックライカとニコン、ハッセルブラッドの3機種だけで撮ったパワフルな画面構成と、広角レンズを巧みに駆使した迫力ある“寄り”のシーンは、シーフ独自のものだった。
 そのシーフが2000年9月、まだ67歳の若さで急逝して多くのファンを悲しませた。


 ゼラチンシルバープリントが180点

 今回の写真展は、1950年代から2000年までのシーフの未発表作品や代表作など180点で構成されている。バルバラ夫人によって膨大な未発表作品が整理され、長い歳月をかけて改めて見直されたことによって初めて実現したものだ。それも、シーフとともに歩んだ名プリンター、イヴ・ブレガン氏の“伝説の暗室”でプリントされた白黒写真である。ゼラチンシルバープリントの銀塩粒子とバライタ印画紙が奏でる絶妙なトーンによって、力強く格調高い“シーフスタイル”の写真を目の当たりにすることができる。
 ちなみにバルバラ夫人は、夫人自身が写真家であり、シーフのモデルをつとめたこともある専門家。彼女の目によって、少しも古さを感じさせない、厳格でストイックでなつかしい“シーフの世界”が、装いも新たに瑞々しいプリントで蘇っている。
(Text/飯田 徹 Photographs/ ⓒ The Estate of Jeanloup Sieff/G.I.P.Tokyo)


 

Jeanloup Sieff “Unseen & Best works”

開催期間: 2010年3月27日(土)~5月16日(日)
会場: 東京都写真美術館(地下1階展示室)
東京都目黒区三田1-13-3
Tel. 03-3280-0099  www.syabi.com
最寄り駅: JR、地下鉄日比谷線 恵比寿駅
開館時間: 10:00~18:00(木・金は20:00まで)
休館日: 毎週月曜日(但し月曜日が祝日または振替休日の場合は翌日休館)
※4月29日(木)~5月9日(日)の期間は無休
観覧料: 一般800円、学生700円、中高生・65歳以上600円
20名以上の団体割引あり。小学生以下、お体に障害をお持ちの方と
その介護者は無料。第3水曜日は65歳以上無料。

 

プレゼント

会場で展示されたジャンルー・シーフの未発表作品を含む作品(モノクロ)を掲載するほか、今回の写真展を企画した倉持和江氏の解説、詳細な年譜、フランス語による作品の初出・出版履歴などが付されており、E-mailで申し込むことができる。
体 裁/ A5判 144頁
定 価/ 2,500円(税込)
発 行/ G.I.P. Tokyo
E-mail/ gip@blue.ocn.ne.jp
※メールには「ジャンルー・シーフ写真展」カタログ希望と明記の上、ご氏名、ご住所、電話番号をお書き添えください。折り返し、カタログとともに郵便振替用紙が送られてきます。振込手数料はG.I.P. Tokyo負担、送料(200円)はお客様の負担となります。

 

プレゼント

「ジャンルー・シーフ写真展」の一般入場券を「1組2名様、5組、計10名様」にプレゼントします。

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