都心から成田空港は遠い―というのが成田開港以来の悩み。
その遠さが仇となって、外資系企業の足も遠のくとか。
「国際都市東京」の地盤沈下を食い止めるためにも、
ヘリコプターの活用はもっとあっていい。



 ホテル宿泊客専用のヘリコプター送迎サービスを開始したのは、東京・六本木ヒルズの「グランドハイアット東京」。
 順路は「成田国際空港からハイヤー(15分)で成田(佐倉)ヘリポートへ、そこからヘリコプター(15分)でアークヒルズヘリポート(赤坂)へ、さらにハイヤー(10分)で「グランドハイアット東京」へ、となる。成田からホテルまで、これまでならハイヤーで2時間ほどかかっていたのが40分程度で行けるのは大幅な短縮。クリストフ・ローヴォ総支配人は「多忙なエグゼクティブを快適に送り迎えすることもホテルの役目」と、導入の成果に期待を寄せる。
 運営するのは森ビルシティエアサービス株式会社で、運用機材はユーロコプター社製の双発ジェットヘリEC-135。埋込み型のテイルローターを備えた最新鋭機は低振動低騒音で、安全性が高いことでも知られる。磯井純充副社長は「空港/都心間の時間距離を縮めて、東京自体の利便性を高めたい」とヘリ導入の意図を語る。将来は他のホテルや企業にも利用を広げたい考えだ。
 スタンダード機は5人乗りだが、エルメス社がデザインを手がけた総革張りの「エルメス・エディション」は4人乗り。ゆったりしたスペースがあり、快適そうだ。機材を納入したユーロコプター社は、エアバスなどを傘下に持つ欧州最大の航空宇宙防衛企業EADS社のグループ企業の一つ。欧米でのヘリのシェアは高い。
 気になる料金は、スタンダード機で一人片道38,000円(往復70,000円)、エルメス機で57,000円(同105,000円)。ハイヤーを利用して成田まで行く場合とそれほど大差はない。セレブならば、間違いなくヘリを利用するだろう。(※設定料金は2009年12月末日まで)
 ところで、今回の成田/都心間の営業ヘリが、わが国では初めてのことだと聞いて驚く。グランドハイアット東京のある六本木ヒルズの屋上をはじめ、ヘリポートを備えたビルは都心にいくつもあるが「あくまで緊急用で、事業用には使えない」のだそうだ。
 ヘリの利用は一部の富裕層だけのものと思われがちだが、一般のビジネスマンの間にも需要はありそうだ。経済環境が目まぐるしく変化するグローバル化の時代には、経済価値と同時に、時間価値にも目が向けられるようになるだろう。
(Text/編集部)

 

グランドハイアット東京

03-4333-1234
http://tokyo.grand.hyatt.jp/


森ビルシティエアサービス

0120-889-436
http://tokyo.grand.hyatt.jp/