企画展「BENTO 食べる・集う・つながるデザイン」 おべんとう展 東京都美術館「おべんとう展」のペア観覧券を5組10名様にプレゼント

《あゆみ食堂のお弁当》 2017年 料理:大塩 あゆ美/写真:平野 太呂

“とびかん“の愛称で知られる東京都美術館は、1926年にわが国初の公立美術館として創設された歴史と伝統のある美術館。それだけに、国内外の名品を紹介する折り目正しい古典的な「美の殿堂」といった印象が強い。その公立美術館が、誰にも親しみやすい「おべんとう展」を開催するというのだから見逃せない。一体、どんな内容なのだろうか。

お弁当の魅力

会社や学校に持っていく手づくりのお弁当、歌舞伎や相撲の席での幕の内弁当、鉄道の旅に欠かせない駅弁、さらに、会議の席や撮影現場などに用意される仕出し弁当など、お弁当は日本が世界に誇る伝統文化の一つと言ってよいだろう。さらに、お弁当という言葉の響きには、お花見弁当、ピクニック弁当、観劇弁当といった、人の気分をわくわくさせるような“行楽の香り”がただよう。お弁当には、飢えを満たすための単なる昼食を超えた、どこか人のこころを浮き立たせるような、言い知れぬ魅力が潜んでいるようだ。

大塩 あゆ美(おおしお あゆみ)。出張料理“あゆみ食堂”として、さまざまなイベント、展示会などでケータリングを行う。

写真家、平野 太呂(ひらの たろ)。スケートボードカルチャーを基盤に、カルチャー誌やファッション誌、広告の世界で活動中。

参加体験型の展覧会

しかしながら、今回の「おべんとう展」は、東京都美術館という公立の美術館で開催されるもの。デパートで開催される「全国駅弁見本市」や「ふるさとのお弁当展示即売会」などと違って、静まり返った会場で、ただじっと眺める堅苦しいものを想像されるかもしれない。ところが、そこはあくまで人を楽しくさせるお弁当の展覧会。来場者自身が体験しながら発見できる、子どもも大人もファミリーも楽しめる「見る・聞く・触れる」参加体験型の展覧会になるという。

お弁当ハンター、阿部 了(あべ さとる)。2000年頃より、日本全国を回って手作りのお弁当と、食べる人のレポートを撮り続けている。

阿部 了 《ひるけ》 2018年

歌って踊れる「おべんとう」!?

展覧会のスタートは、小倉 ヒラクの新作アニメーション作品からスタートする。親しみやすいキャラクターが登場する作品で、まずは来館者にお弁当のことを思い起こしてもらおうという作戦だ。口ずさみやすいメロディと歌詞、振り付けで、歌って踊ると、自然にお弁当のことがよくわかる作品だという。ちなみに、小倉 ヒラクは、東京農業大学で発酵学を学んだ発酵デザイナー。著書に『発酵文化人類学』(木楽舎)があり、《てまえみそのうた》でグッドデザイン賞(2014年)を受賞している。

発酵デザイナー、小倉 ヒラク(おぐら ひらく)。「見えない発酵菌たちのはたらきを、デザインを通して見えるようにする」ことを目指している。

「おべんとう展」は、小倉 ヒラクのお弁当をテーマとした新作アニメーションでスタート。写真はそのイメージスケッチ。

「おべんとう」が生むコミュニケーション

《あゆみ食堂のお弁当》は、読者からのお便りに応えて、大塩 あゆ美がお弁当を作り、平野 太呂が撮影して読者にレシピとお弁当箱が届けられるプロジェクト。阿部 了の写真作品《ひるけ》は、作る人と食べる人の関係性にまで想いが馳せられる。また、小山田 徹は、日々実践する家族とのお弁当作りのアーカイブ《お父ちゃん弁当》を展示、森内 康博は、中学生が親の手を借りずに自分でお弁当を作る様子を、子どもたち自身がドキュメンタリー映像にするワークショップを行い、そのプロジェクトを映像作品として展示する。

京都市立芸術大学教授、小山田 徹(こやまだ とおる)。1990年代からさまざまな共有空間の開発を始め、コミュニティの再生に携わる。

小山田 徹 《お父ちゃん弁当》 2017年

映像作家、森内 康博(もりうち やすひろ)。株式会社らくだスタジオ代表取締役。ドキュメンタリー映画やCM、PV、アートプロジェクトの撮影に携わる。

森内 康博 《making of BENTO》 イメージスケッチ

体験型作品で「おべんとう」を再発見

オランダ出身のイーティング・デザイナー、マライエ・フォーゲルサングは、お弁当の「触ることや見ることのできない」側面、たとえば人と人とのつながりや記憶を、いきいきとした物語として表現し、その物語に来館者を誘う。さらに、北澤 潤は、美術館の中にお弁当の「おすそわけ」マインドを考える《おすそわけ横丁》という異空間を作る。また、江戸時代から昭和、現代までの日本のお弁当箱や、世界各地のお弁当箱の展示を通じて、プロダクトとしてのお弁当箱にも注目を寄せる。私見だが、わが国でこれほどお弁当が普及したのは、多少冷えても美味しく食べられるご飯と、料理を取り分けて盛りつける小鉢文化があったせいではないかと推測している。

オランダの「デザインアカデミー・アイントフォーヘン」でフード/ノンフード学部学部長を務めるマライエ・フォーゲルサング(Marije Vogelzang)。イーティング・デザインのパイオニアとして知られる。Photo by Ilja Keizer

マライエ・フォーゲルサング 《intangible bento》 イメージスケッチ

美術家、北澤 潤(きたざわ じゅん)。北澤潤八雲事務所代表。日常に問いを投げかける場を共同体の内部に生み出すアートプロジェクトを実践している。

北澤 潤 《FRAGMENTS PASSAGE – おすそわけ横丁》 イメージスケッチ

多彩なワークショップに注目

今回の「おべんとう展」では、閉室日を特別にオープンして、親子でゆったり楽しめる「キッズデー」を設けたり、山本 千織をはじめ、8名のアーティストと一緒にプログラムを楽しむワークショップ・プログラムを行ったりと、多彩な関連イベントが計画されている。今回の展覧会を担当する東京都美術館の熊谷 香寿美学芸員は「お弁当には家族への想い、人への想い、人生の記憶がたくさん詰められています。人と人とをつなぐコミュニケーション・デザインという視点から、その魅力を改めて捉えてほしい」と話しているが、これまでの美術館にはない、楽しい展覧会になりそうだ。

記者発表会の席で用意された山本 千織による特製「BENTO展べんとう」。

記者発表会で「おべんとう展」の企画意図について説明する熊谷 香寿美(くまがい かずみ)・東京都美術館学芸員。

●BENTO おべんとう展 —食べる・集う・つながるデザイン
会 期:2018年7月21日(土)〜2018年10月8日(月・祝)
会 場:東京都美術館(東京・上野公園)ギャラリー A・B・C
●展覧会への問い合わせ
Tel. 03-3823-6921(ハローダイヤル)
特設サイト http://bento.tobikan.jp
※観覧料、休室日、割引制度、都民の日(10月1日・月)の無料公開日など、詳細については上記の特設サイトをご参照ください。
●読者プレゼントのお知らせ
エントリー期間中、セゾンカード・UCカードを1,000円(税込)以上ご利用いただいた方で、読者プレゼントにエントリーいただいた方の中から抽選で5組10名様に、東京都美術館で開催される「BENTO おべんとう展 —食べる・集う・つながるデザイン」のペア観覧券をプレゼントいたします。

エントリー期間:2018年4月17日(火)〜2018年5月25日(金)

※当選者の発表は観覧券の送付(2018年6月中)をもってかえさせていただきます。
※(株)クレディセゾンが実施するほかのキャンペーンとの重複当選はございません。

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