World Walking Vol.10 Finland —Helsinki— キッチン雑貨ブランドmajamoo(マヤムー)の白樺ポットスタンドを大小セットで3名様にプレゼント

バルト海に面した人口約60万人の街、ヘルシンキ。フィンランドの首都でありながら、歩いてまわれてしまうほどコンパクトなこの街は、豊かな自然に溶け込む美しい街並みなど見所の多い場所として人気です。また、隣国との争いや統治によって形成された文化、長い冬を楽しむための生活の知恵など、デザインや建築をはじめとする豊かなライフスタイルにも注目が集まっています。
今年はフィンランドが独立して100年にあたる節目の年。フィンランドはもちろん、日本でも様々なイベントが開催されていて、フィンランド文化をより身近に感じることのできる一年になりそうです。

豊かな自然に包まれる街並み

冬の長い北欧では、夏は一年で最も過ごしやすい季節。豊かな自然と澄んだ空気を求め、世界中から観光客が集まり、街は活気に満ちてきます。ヘルシンキも太陽が輝き、夜中まで太陽が沈まない「白夜(びゃくや)」が続くため、22時頃までは賑やか。日中は25度ぐらいまで気温が上がるので、みんな外で食事をしたり、自然の中で時間を過ごすことが増えます。ヘルシンキの街中では、少し歩くだけでも森や湖などの豊かな自然に出会うことができ、自然と共存するように美しくデザインされた北欧建築が佇む街並みは、この季節こそいっそう美しく感じるのです。

バルト海に浮かぶ世界遺産の島「スオンリンナ島」。定期フェリーで島に渡ることもできる。
歴史を感じる古いレンガ造りの建物からも、伝統を大切にする人々の姿が伺える。
ヘルシンキ名物の「トラム」。市民の足だけでなく、市内観光にもとても便利。様々なタイプがあるので可愛いデザインを見つける楽しみも。
船が行き交う港周辺。平日にもマーケットが出るなどツーリストにも人気。
ヘルシンキで最も大きな湖「トーロ湖」の湖畔の森。夏の天気がいい日にはジョギングや散歩をするのが最高。
子供だけでなく、市民に愛される公園が街の至るところにあり、おもいおもいの時間を過ごしている。

フィンランドデザインに触れる

近年、世界的なブームとなっている北欧のデザイン。このスカンジナビアン・デザインのルーツは、自国の産業が乏しかった戦後、北欧各国でデザインを国の産業に育てようとしたムーブメントにあります。フィンランドを代表する建築家、Alvar Aalto(アルヴァ・アアルト)による家具ブランド「artek(アルテック)」をはじめ、日本でも人気のあるテキスタイルブランドの「Marimekko(マリメッコ)」や食器ブランドの「ARABIA(アラビア)」、「IITTALA(イッタラ)」などは、フィンランドを代表するブランドへと成長しました。

せっかくヘルシンキまで来たのなら、ショップでのお買い物だけでなく、近郊のファクトリーまで足を延ばしてはいかがでしょうか。「ARABIA」や「IITTALA」ではファクトリーも見学できますし、「Marimekko」本社の社員食堂では社員に交じってランチやカフェを楽しむことができます。きっと、ヘルシンキらしい素晴らしい体験になるでしょう。

また、ヘルシンキ中央駅からわずかなところにある閑静な住宅街「ムンキニエミ」には、Alvar Aaltoと妻のAino Aaltoが暮らした私邸が一般に公開されており、フィンランドデザインの本質を五感で感じることができます。

地元でも人気のインテリアショップ「artek(アルテック)」。店内にはAlvar Aalto(アルヴァ・アアルト)によってデザインされた照明がずらり。
「artek(アルテック)」のショーウィンドウ。イエローをテーマに組み合わされたディスプレイは、インテリアの見本になる。
Alvar Aalto がサナトリウム(療養所)の為にデザインした代表作「PAIMIOチェア」と「STOOL60」の限定版。
「artek(アルテック)」店内で開催されたフィンランド100周年の関連イベント。フィンランド人アーティストとartekのコラボレーションによる家具を展示販売している。
店内には「artek(アルテック)」のオリジナル家具がディスプレイされている。美濃和紙の照明との組み合わせがモダン。

小さなギャラリーで見つけるフィンランドデザインの今

ヘルシンキの街歩きをしていると、小さなギャラリーやセレクトショップに出会います。気になったら気軽に店内を覗いてみましょう。オーナーのセンスが色濃く反映された作品やアイテムたちは、有名店とは一味違った個性を感じることができます。また、こうした場所ではまだ日本に紹介されていないアーティストの作品などが並んでいることも多く、まさにフィンランドのデザインを現在進行形で感じることができます。

私が今一番おすすめしたいのは、写真家のオーナーがアーティスト仲間の作品を紹介するギャラリー兼ショップ「LOKAL(ローカル)」。まさにローカル(地元住民)のダイナミズムや、アーティストの息づかいまで感じることができる場所で、ショップではセンスの良いフィンランド雑貨に出会えます。

フィンランド人テキスタイルデザイナーの「JOHANNA GULLICHSEN(ヨハンナ・グリクセン)」によるテキスタイルを張ったヴィンテージチェア。
「LOKAL(ローカル)」の店内では、細かなディスプレイにも細やかな心配りがされている。長い冬を快適に過ごす知恵は、四季のある私たちも参考にしたくなる。
アートの飾り方も、空間の使い方が実に美しい。
取材時に開催されていた女性陶器アーティストの個展。緩やかなカーブと優しいピンクの色合いが女性らしい作品たち。
木工が盛んなフィンランドらしい木目が美しい花器は大ぶりで存在感抜群。丸みのあるフォルムと流れるような木目の組み合わせが目を引く作品。

ヘルシンキの夏の楽しみ

ヘルシンキの夏の楽しみと言えば、週末に行われる屋外マーケット。夏季限定で開催されるフリーマーケットでは、フィンランドの一般家庭で使われていた食器や「Marimekko」の古着などがならび、有名ブランドのヴィンテージアイテムなどが驚くほどリーズナブルに入手できることも。フリーマーケットの他にも季節の野菜やフルーツが売られていたり、色とりどりの美しい生花が売られたり、シナモンロールとコーヒーのスタンドが出たりと、散歩がてらぶらりと出掛けるだけでも楽しめる場所です。

また、市内には3箇所の有名なマーケットがあり、こちらもよりローカルな雰囲気が楽しめておすすめ。100年以上の歴史を持つ「ハカニエミ」には老舗も多く、雑貨などのお店もたくさんあるので、お土産を探すのも楽しいです。2014年にリニューアルオープンした「オールド・マーケットホール」は、大聖堂などの名所からも近いので、お出かけ帰りにぶらりと寄ってはいかがでしょうか。「ヒエタラハティ・マーケットホール」は、まさに夏のマーケットが開催されるので、このシーズンには夏を謳歌するフィンランド人の賑やかな雰囲気を満喫できます。ぜひ、お気に入りのマーケットを探してみてください。

週末の朝8時から始まるフリーマーケット。地元住民の出店が多い為、掘り出し物が見つかることも。
限定生産などによって現在は出回っていないレアなアイテムや、50年代のヴィンテージまで。日本ではなかなか手に入らないアイテムを見つけるのはまるで宝探しのよう。
「Marimekko(マリメッコ)」の古布を洋服やバッグにリメイクして販売している人も。少し色褪せた花柄も懐かしい雰囲気があって素敵。
色とりどりの花が売られているのも夏の間だけ。小脇に花束を抱えて帰る女性達の姿も夏ならでは。
季節のフルーツをつまみながらマーケットをぶらぶらするのもおすすめ。夏はベリー類が甘くて美味しい。

カフェで過ごすひと時

北欧の中でも比較的小さな国ながら、コーヒーの消費量が世界一というフィンランド。街のあちこちにカフェがあり、みんな、お気入りの一杯と過ごす時間を楽しんでいるように感じます。また、小さなカフェでも内装は実に凝っていて、コーヒータイムをより心地よく過ごして欲しいというオーナーのこだわりを感じます。デザインカフェと呼ばれるカフェでは、そのこだわりはいっそう強く、インテリアや食器などからもフィンランドデザインに触れる事ができます。

市内の中心部にある「アカデミア書店」の2階にある「CAFÉ AALTO」は、建築家「Alvar Aalto」によってデザインされた家具と照明を用いたカフェ。壁面にはアート作品が飾られ、3週間ごとに展示内容が変わるのだそうです。コーヒーをゆっくりと楽しみながらアートと共に過ごすひと時は、旅情とともに毎日の喧騒を忘れさせてくれることでしょう。

夏になると街中のカフェで出されるベリーのケーキ。濃厚でしっかりとした生地は日本よりもサイズが大きめで食べごたえ十分。
店内にずらりと吊るされたゴールドのベルランプが印象的。ゴールドと黄色い灯りが優しい雰囲気を演出している。
落ち着いた店内には、新聞や本を読みながら一人でゆっくりとコーヒーを楽しむ男性も見かける。
アカデミア書店の建物自体も Alvar Aalto が手掛けており、カフェだけでなく書店をぐるりと一周するのもおすすめ。
書店1Fのレジの照明。ダークグリーンの壁面のカラーと調和していてとても美しい。

短い夏を楽しむフィンランドの人々

長くて厳しい冬を終え、ようやく迎えるフィンランドの短い夏。8月の終わりからは気温が下がり、秋が訪れ、再び長い冬がはじまります。冬は日照時間が6時間程度しかないフィンランドでは、誰もがこの季節を心待ちにしているのです。冬とは一転して夜でも日が沈まないこの季節、青い空と心地よい日差しを全身で感じながら、散歩をしたりピクニックをしたりと、屋外で過ごす幸福感に包まれる姿がありました。

一方で、長い冬を家の中で過ごすため、インテリアや食事などのライフスタイルをより豊かにしようと生まれたフィンランドデザイン。日照時間を補うために発達した照明デザインや空間デザイン、温かな家族の食卓を彩る食器類など、土地の環境や文化によって育まれた文化は、私たちの暮らしにも大いに参考になります。先人の知恵を垣間見ることで自分の暮らしを振り返り、訪れる度に少しずつ「豊かさのヒント」をいただいて帰ることがヘルシンキを旅する一番の楽しみとも言えるかもしれません。独立から100年という節目を迎え、過去と未来が交差する2017年、フィンランドはこれからますます楽しくなりそうです。

文・写真:早川 七実(はやかわ ななみ) Buyer/creative Director
ファッションから雑貨、食、旅など、ライフスタイルにまつわる商品の買い付けや新規ブランドの立ち上げ、新商品の企画開発など、ブランドのクリエイティブディレクターを務める。
世界をフィールドに様々な人とのコミニュケーションの中で、新しいものや面白い人を発掘し、ものと人を繋げ、ビジネスへと展開している。

ヘルシンキのメインストリート「エスプラナーディ通り」の公園では、土曜の午後、スーパーで買いこんだ食材とワインでピクニック。家族や親しい友人と太陽の下で過ごすかけがえのない時間。
港には夏季限定でプールが出現。ヘルシンキっ子にとって夏の定番スポット。
バルト海を眺めながら、心地よい海風が吹く絶好のポジションで日光浴を楽しむ人々。
午後8時、日も高く外はまだまだ明るい公園。どこからともなく近所の人たちが自然と集まる。
●この記事に関するお問い合せ
株式会社ゾディアック Libera編集部
Tel. 03-6380-0530 info@zodiac1987.com
●読者プレゼントのお知らせ
エントリー期間中、セゾンカード・UCカードを1,000円(税込)以上ご利用のうえエントリーいただいた方の中から抽選で3名様に、建築家アルヴァ・アアルト生誕100年デザイン・コンペで入賞した作品、フィンランドのキッチン雑貨ブランドmajamoo(マヤムー)の白樺ポットスタンド(大)と(小)のセットをプレゼントいたします。

〈詳細〉
大:21cm
小:15cm

エントリー期間:2017年8月17日(木)〜2017年9月25日(月)

※当選者の発表は、賞品の発送(2017年10月中)をもってかえさせていただきます。

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