世紀末ウィーンの巨匠、グスタフ・クリムトの傑作がやってくる クリムト展 東京都美術館「クリムト展」のペア観覧券を5組10名様にプレゼント

グスタフ・クリムト《ユディトⅠ》 1901年 油彩、カンヴァス 84×42cm ベルヴェデーレ宮オーストリア絵画館 ©️ Belvedere, Vienna, Photo: Johannes Stoll

世紀末ウィーンを代表する画家、グスタフ・クリムト。明らかに日本の浮世絵や琳派の影響を受けたと思われる華やかな装飾性と、世紀末的な官能性や甘美な女性の肖像画は日本人にも馴染みやすい。傑作《ユディトI》や《女の三世代》、全長34mを超える壁画の大作《ベートーヴェン・フリーズ》の精巧な原寸大複製展示は必見だろう。

ベルヴェデーレ宮オーストリア絵画館(外観)
© Belvedere, Vienna, Photo: Ouriel Moegnestzern

25点以上のクリムトの油彩画

2018年はクリムトの没後100年に当たる。さらに2019年は、日本とオーストリアが1869年に日澳修好通商航海条約を結んでから150年になる。この記念すべき年に、オーストリアを代表する巨匠クリムトの傑作を直に見られる機会は貴重だ。それも、クリムト作品の世界的な殿堂とされるベルヴェデーレ宮オーストリア絵画館の全面的な協力を得て実現する展覧会とあって、過去最多、25点以上のクリムト作品がやってくる。

グスタフ・クリムト《ベートーヴェン・フリーズ》(部分)1984年(原寸大複製/オリジナルは1901-1902年) 216×3438㎝ ベルヴェデーレ宮オーストリア絵画館
© Belvedere, Vienna, Photo: Johannes Stoll

比類のない美しさ

グスタフ・クリムト(1862〜1918)は、19世紀末のウィーンを代表する画家として名高いが、それは1897年に保守的なウィーン美術家協会を脱退して結成した「ウィーン分離派」の初代会長だったというだけでなく、その新しさ、技量、独自の様式美において抜きん出たものがあったからだろう。有名な《接吻》を始め、《ユディトⅠ》や《アデーレ・ブロッホ=バウアーの肖像Ⅰ》などに見られる華やかな装飾性と世紀末的な官能性は、他に比類のない美しさと独自性を備えている。

グスタフ・クリムト《女の三世代》1905年 油彩、カンヴァス 171×171cm
ローマ国立近代美術館 Galleria Nazionale d’Arte Moderna e Contemporanea, Roma

グスタフ・クリムト《オイゲニア・プリマフェージの肖像》1913/1914年 油彩、カンヴァス 140×85cm 豊田市美術館

代表作《ユディトⅠ》

今回のクリムト展での最大の見どころは、何と言っても代表作の一つ《ユディトⅠ》がやってくることだろう。「ユディト」は、敵将の首を切り落としたユダヤの女性として知られ、これまでにボッティチェリやカラヴァッジオなどが描いているが、勇気ある強い女性の象徴であると同時に、女性の誘惑に潜む危険な一面をも示している。右手で首を持つクリムトの《ユディトⅠ》は黄金に彩られており、恍惚とした表情とともに、匂い立つような官能美をまとっている。

グスタフ・クリムト《ヌーダ・ヴェリタス(裸の真実)》 1899年 油彩、カンヴァス 244×56.5cm オーストリア演劇博物館 © KHM-Museumsverband, Theatermuseum Vienna

グスタフ・クリムト《雨後(鶏のいるザンクトアガータの庭)》1898年 油彩、カンヴァス 80×40㎝ ベルヴェデーレ宮オーストリア絵画館
© Belvedere, Vienna, Photo: Johannes Stoll

日本初公開の大作も

もう一つ見逃せないのが《ベートーヴェン・フリーズ》と《女の三世代》。《ベートーヴェン・フリーズ》は、1902年の第14回ウィーン分離派展のために制作された壁画で、全長34mを超す大作。ベートーヴェンの交響曲第9番に着想を得たもので、「歓喜」を描いたものとされている。しかしその内容から長く一般に公開されなかったもので、現在は分離派会館の地下に戻されている。その精巧な複製は必見。急遽、追加出品が決まった《女の三世代》はローマからやってくる。人の一生を象徴的に描いたもので、左右170cmを超える日本初公開の大作である。

グスタフ・クリムト《アッター湖畔のカンマー城III》1909/1910年 油彩、カンヴァス 110×110cm ベルヴェデーレ宮オーストリア絵画館
© Belvedere, Vienna, Photo: Johannes Stoll

グスタフ・クリムト《ヘレーネ・クリムトの肖像》1898年 油彩、厚紙 59.7×49.9cm
ベルン美術館(個人から寄託) Kunstmuseum Bern, loan from private collection

グスタフ・クリムト《マリー・ヘンネベルクの肖像》
1901/1902年 油彩、カンヴァス 140×140cm ザクセン=アンハルト財団、モーリッツブルク・ハレ州立美術館 
Kulturstiftung Sachsen-Anhalt, Kunstmuseum Moritzburg Halle(Saale), Germany

グスタフ・クリムト《家族》1909-1910年 油彩、カンヴァス 90×90cm ウィーン、ベルヴェデーレ宮オーストリア絵画館 © Belvedere, Vienna, Photo: Johannes Stoll

グスタフ・クリムト《赤子(ゆりかご)》1917/1918年 油彩、カンヴァス 110.9×110.4cm ワシントン・ナショナル・ギャラリー
National Gallery of Art, Washington, Gift of Otto and Franciska Kallir with the help of the Carol and Edwin Gaines

グスタフ・クリムト《白い服の女》 1917-1918年 油彩、カンヴァス 70×70㎝ ベルヴェデーレ宮オーストリア絵画館 © Belvedere, Vienna, Photo: Johannes Stoll

めくるめく世界を実物で!

この他にも、クリムトの反骨精神をみるような《ヌーダ・ヴェリタス(裸の真実)》や、東洋風のモチーフを用いながら艶麗な女性を描いた《オイゲニア・プリマフェージの肖像》、確かなデッサン力でクリムトの弟エルンストの娘ヘレーネを可憐に描いた《ヘレーネ・クリムトの肖像》など、見所は満載。舞台でベートーヴェン役を演じ、ウィーンを訪れてクリムト作品にも接してきた稲垣吾郎さんがスペシャルサポーターに就任、ゲストナレーターとして音声ガイドにも出演するというから楽しみだ。この機会にぜひ、クリムトのめくるめく世界を実物の作品で味わっていただきたい!

クリムト展のスペシャルサポーターに就任した稲垣吾郎さん。「昨春ウィーンを訪れて、クリムトの圧倒的な存在感に心を奪われた」とコメントしている。

「オーストリアの宝を、ぜひご覧いただきたい」と駐日オーストリア大使のフーベルト・ハイッス氏。

●クリムト展
会場:東京都美術館(東京・上野公園)
会期:2019年4月23日(火)〜2019年7月10日(水)
当日券:一般 1,600円 他
●展覧会への問い合わせ
Tel. 03-5777-8600(ハローダイヤル)
展覧会公式ウェブサイト:https://klimt2019.jp
※開館時間、休館日、観覧料、割引制度、企画券など、詳細については上記の公式ウェブサイトをご参照ください。
●読者プレゼントのお知らせ
読者プレゼントにエントリーいただいた方の中から抽選で5組10名様に、東京都美術館で開催される「クリムト展」のペア観覧券をプレゼントいたします。

エントリー期間:2019年2月15日(金)〜2019年3月25日(月)

※応募資格:エントリー期間中に、セゾンカードを1,000円(税込)以上ご利用いただいた方。
※当選者の発表は、賞品の発送(2019年4月中)をもってかえさせていただきます。
※(株)クレディセゾンが実施するほかのキャンペーンとの重複当選はございません。

エントリーキーワード/クリムト
エントリーはこちら

test single
test single