山梨県韮崎市穂坂町の最新ワイナリー 本坊酒造 マルス穂坂ワイナリー シャトーマルスのワインを赤白セットで3名様にプレゼント

マルス穂坂ワイナリーのビジター棟。真新しい白亜の壁面がまぶしい。

本格焼酎「黒麹仕立て桜島」で知られる鹿児島県の名門酒造メーカー「本坊酒造」は1872年(明治5年)の創業。すでに150年近い歴史を持つことになる。その老舗焼酎メーカーがマルス山梨ワイナリーの工場を竣工させたのは1960年(昭和35年)。まだワインが現在ほど関心を持たれていない時期のこと。食文化の変化にいち早く対応するためだったという。時代の先を読む目は確かなようだ。その本坊酒造が2017年11月28日、満を持してオープンしたのが「マルス穂坂ワイナリー」である。

ブランド名の「マルス(火星)」は本坊酒造創業当時からのイメージシンボル「星」にちなんで一般公募で選ばれたもの。

腹の据わった“薩摩っぽ”

鹿児島県鹿児島市の本坊酒造本社には、1万4,000坪の広大な敷地に酒造りを伝える3つの施設がある。「薩摩郷中蔵(さつまごじゅうぐら)」「星舎蔵(ほしやぐら)」「GALLERIA HOMBO(ガレリア ホンボウ)」である。薩摩独特の郷中教育に習った郷中蔵では、伝統的な焼酎の仕込み風景を公開。星舎蔵では無添加の梅酒造りがなされ、ガレリアでは本坊酒造の酒のすべてを紹介している。蔵のたたずまい、美術館さながらのガレリアなど、腹の据わった “薩摩っぽ”の気風が横溢している。

マルス穂坂ワイナリーのある穂坂町の丘からは、甲府盆地を一望のもとに見渡せる。

自社農園の穂坂日之城農場。垣根仕立てで欧州系のぶどう品種を栽培、雨水による病害からぶどうを守るためグレープガードを施している。

ワイナリー周辺のぶどう園では、赤ワイン用のぶどう品種がたわわに実をつけていた。

赤ワイン用にはカベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー、シラーなど5種類のぶどうを栽培している。

品質への執念

本坊酒造には創業の地、南さつま市加世田に石造りの重厚な「津貫貴匠蔵(つぬききしょうぐら)」があり、良質なさつま芋の一大産地、知覧(ちらん)にも「知覧蒸溜所」がある。さらに、明治以来の手造り甕仕込みを続ける焼酎蔵「屋久島伝承蔵」や、中央アルプス駒ヶ岳山麓でマルスウイスキーを育てる「マルス信州蒸溜所」など、いずれも酒造りの基本から鍛え上げた品質への揺るぎない信念が感じられる。

最新の醸造装置を導入したマルス穂坂ワイナリーの醸造棟。広い道路に面した更地に計画されているので機能的。
収穫されたばかりの白ワイン用ぶどう。人の手では如何ともしがたい天与の優れた土壌を持つ山梨テロワール(農産地)育ち。
厚めの果皮によく引き締まった果肉。ワイン用のぶどうだが、食べてもうまい!
収穫したぶどうは除梗(じょこう)粉砕機にかけられて茎だけ取り除かれる。
「このような機械がなかった時代はどうしていたのだろう」と思えるほど、処理スピードは速い。
取り除かれた茎は乾燥すると燃えやすくなるので、捨てずに、暖炉の着火剤代わりに使用する。

工場見学を想定した設計

その本坊酒造が、笛吹市石和町のマルス山梨ワイナリーに次いで立ち上げたのが、韮崎市穂坂町のマルス穂坂ワイナリー。いかにも日照時間の長そうな丘の上に建てられた白亜の醸造棟とビジター棟には、さらなる品質向上を目指して最新の醸造機器やテイスティング装置が導入されている。手をかけたぶどう栽培の上に、洗練された醸造技術を加えて、世界に通じる格調高いワインを造ろうというものだ。その意気込みが感じられるのが、最初から見学者を想定した醸造所の「見える化」。順路を辿っていくと、ワインのできるまでが視覚的に伝わってくる。

除梗粉砕機にかけられた白ワイン用のぶどう液は果汁用のタンクへ移された後、上澄み部分だけが高低差を利用して1階の貯蔵用タンクへ移される、グラヴィティフローを採用している。
こちらは赤ワイン用の圧搾機。内部に風船が入っており、風船を膨らませて優しい力で圧搾していく。
まだ真新しいステンレス製の発酵タンク。大きなものだと15,000リットル入る。
発酵タンクは胴の太いのが赤、細めのものが白。赤は発酵中に果皮や種がぶどうの液に浸りやすいようにしてあり、白は酸素との接触面を少なくしている。
醸造棟は最初から見学を想定して設計してあり、ワイナリーの歴史から地元の地質、栽培しているぶどうの種類まで、壁面に詳しく紹介されている。
白ワインと赤ワインの醸造工程の違いも詳しく図示されている。
図面を見ると、様々な種類の発酵タンクがどこにどのように配置されているか、一目で分かる。

日本料理に合うワイン

マルス穂坂ワイナリーの工場長を務める田澤 長己(たざわ おさみ)氏は山梨大学工学部発酵生産学科(現在は物質生命工学科)の出身。「フランス料理やイタリア料理にワインが欠かせないように、食事とワインは合わせて一つの文化。和食がユネスコ無形文化遺産に登録されて世界に出て行く時代に、それに合うワインがないのは寂しい。マルスワインはわが国の風土に根ざした、白なら甲州種やシャルドネ&甲州、赤ならカベルネ・ベーリーAやメルロー・ベーリーAといったように、日本の食事に合うワインを目指していきたい」という。

モダンなデザインのビジター棟。大型バスの駐車場も完備している。

飲みながら食べる

わが家では、カミさんのほうが断然、お酒が強いので、何を飲むかで料理が決まる。つまりお酒が主役で「料理はお酒をおいしく飲むためにある」というわけだ。シャトーマルスの白「甲州穂坂収穫」などが冷やしてあれば、あぶった銀杏などつまみながら、だし巻き卵に揚げ豆腐、それにスモーク・サーモンや串カツなど、脈絡はないが合いそうなものをいただく。樫樽のほのかな香りと、やや辛口ながらふくよかな味わいの中にスッキリした酸味があって、つい食もすすむ。こちらは「おいしく食べるために飲む」ので、酒量はほどほど。強く自己主張しないシャトーマルスのワインは、日本的な食事に控えめに寄り添ってくれるのでついグラスを重ねてしまう。いずれにしろ「飲みながら食べる」ことになる。

ビジター棟は醸造棟と向かい合っているので、工場見学をした後、その足で向かいのビジター棟へ移ることができる。
シンプルなレセプションカウンター。スタッフが笑顔で迎えてくれるので緊張感もほぐれる。
広々としたショップエリア。ワイン片手にゆっくりくつろげる。
シャトーマルスのワインが勢ぞろい。穂坂三之蔵、穂坂プレミアム、穂坂収穫といった穂坂の名を記したラベルが誇らしげだ。
こちらはワインテイスティング(有料)ができるワインバー。奥に薪ストーブが見える。
保冷されたワインサーバーの上に、テイスティングできるワインのボトルが展示されている。
常に適量が注がれる最新の装置。温度管理がされていて、サービスもスピーディ。
シャトーマルスの代表的なワイン「カベルネ・ベーリーA 穂坂収穫」(赤・税別1,650円)と「甲州 穂坂収穫」(白・税別1,650円)。

「志」の感じられるワイナリー

車だとワインテイスティングはできないが、気に入ったワインがどのような人の手で、どのように造られているのか見るのは楽しい。マルス穂坂ワイナリーまで、中央自動車道の韮崎ICから車で約10分。電車でも、JR中央本線韮崎駅からタクシーで20分ほど。口に入れるものは、なるべくなら氏素性のはっきりしたものにしておきたい。それも、できることなら人の暮らしの将来を見据えた「志(こころざし)」の感じられるものにしたい。そのためにも、ワイン造りの現場をすっかり見せてくれる醸造工場は貴重だ。ぶどうがたわわに実る晩夏から秋口にかけてが見頃である。

マルス穂坂ワイナリー工場長の田澤 長己氏(左)とワインバー&ショップ支配人の佐藤 靖氏(右)。ともに(社)日本ソムリエ協会認定ソムリエの資格を持つ。

●本坊酒造 マルス穂坂ワイナリーへの問い合わせ
Tel. 0551-45-8511
http://www.hombo.co.jp/
●読者プレゼントのお知らせ
読者プレゼントにエントリーいただいた方の中から抽選で3名様に、マルス穂坂ワイナリーのワインを赤白セットでプレゼントいたします。

〈詳細〉
赤:シャトーマルス カベルネ・ベーリーA 穂坂収穫(ミディアムボディ)
720ml/1,650円(税別)
フランス産の樫樽で熟成させた、ほのかに樽香のするバランスのとれた赤ワイン。

白:シャトーマルス 甲州 穂坂収穫(やや辛口)
720ml/1,650円(税別)
甲州種の個性を最大限に引き出した、ふくよかな味わいのやや辛口の白ワイン。

エントリー期間:2018年10月17日(水)〜2018年11月26日(月)

※応募資格:エントリー期間中に、セゾンカードを1,000円(税込)以上ご利用いただいた方。
※当選者の発表は、賞品の発送(2018年12月中)をもってかえさせていただきます。
※(株)クレディセゾンが実施するほかのキャンペーンとの重複当選はございません。
※未成年者の飲酒は法律で禁止されております。未成年の方のエントリーはご遠慮ください。

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