大自然と温故知新の文化を体験する そら・やま・とくしま ANAで行く1泊2日徳島の旅と松浦酒造の銘酒2本セットを1名様にプレゼント

温暖な気候と風光明媚な景色が人気の四国地方。
中でも、関西方面からの玄関口であり、四国八十八ヶ所巡礼のスタート地点でもある徳島県は、雄大な自然と魅力的な文化にあふれています。
豊富な食材に恵まれた食文化、自然と戯れるアクティビティ、そして近年は多様な働く環境作りを目指してサテライトオフィスを設けるIT企業が増えるなど、その魅力はまだまだ奥が深そうです。
観光に留まらない新しい旅のスタイルをご紹介しましょう。

日本文化の源流、阿波国

四国の東側に位置する徳島県。淡路島を挟んで瀬戸内海の向こう側は神戸ということもあり、豊かな自然の中で育まれた人情味あふれる四国文化と粋で華やかな関西都市圏の文化が融合した独特の雰囲気を持っています。北部の徳島平野は農産物の生産が盛んな農業地域で、その昔は粟(あわ)の産地として栄えました。粟=阿波(あわ)となった所以は諸説あるようですが、古事記によると阿波とは「波のはじまるところ」という意味で、日本文化の起源となった土地であるとされています。また、弘法大師ゆかりの寺院を巡るお遍路の出発点となる一番札所のある場所としても、国内外から多くの人が訪れています。

里山の見事な景色は、まさに日本の原風景。

交易の要衝として栄えた美波町

徳島県は渦潮で有名な鳴門市のある東部エリア、太平洋に面した南部エリア、日本百名山の剣山など山岳地帯が広がる西部エリアと、大きく三つのエリアに分かれています。まず訪れたのが、太平洋に面した交易の要衝「美波町(みなみちょう)」。もともと徳島県南部の地域は漁業が盛んで、なかでも美波町は山林から材木資源を運んできて送り出す海洋交易の要衝としても発展してきました。そのため新しい文化や人の往来にも寛容な風土があり、豊かな自然と古き良き伝統、そして新しい文化が融合した独特のカルチャーを形成しています。美しい海岸線はウミガメが産卵に訪れる場所としても知られ、日本国内はもとより、海外からもダイバーやサーファーが集まるスポットとして賑わいを見せています。

ウミガメが産卵に訪れる大浜海岸からは「立島神社」の鳥居が見え、神秘的。
フランス人オーナーが手がける築100年の古民家を改装した「お宿日和佐」は海外からも宿泊客が訪れる。
こちらはダイビングなどのマリンスポーツの楽しさを提供する「海達」のオーナー森永さん。環境と居心地の良さから移住してきた。
港には魚を狙って猫たちも集まる。
どこか懐かしい景色が、街のあちこちで見られて心が和む。

真言密教に触れる薬王寺

また、美波町には四国八十八ヶ所霊場の第二十三番札所で、空海ゆかりのお寺、医王山・薬王寺があります。薬師如来を本尊に、厄除けのお寺として多くの参拝客が訪れています。ここでは真言密教の修行のひとつ「阿字観(あじかん)」を体験できます。阿字観はいわゆる座禅の一種ですが、ひたすら「無」になるわけではなく、宇宙の始まりとされる「阿」の梵字を前に薬師如来の世界観に満たされるという独特の瞑想法。呼吸に意識を向け、心と体の”重荷“を吐き出し、遠くから清らかな空気を取り込むイメージで、心を静かに落ち着けます。お香の香りと相まって、神秘的な感覚に包まれる阿字観。丁寧に作法を教えてもらえるので、興味のある方はぜひ体験してみてはいかがでしょうか。

阿字観について解説してくれた薬王寺の役僧、喜和田 龍光さん。
目の前にはすべての始まりを表現した「阿」の梵字、蓮、そして満月を表現した「月輪(がちりん)」。
何気なく過ぎ去ってしまう時間と向き合い、日常をリセットする時間。
本尊からは美波町の街と太平洋が臨める。
境内を散策しているだけで、心が静まる。

戎邸でサテライトオフィス体験

徳島県といえば、最近は都市部の企業がサテライトオフィスを構えていることでも知られています。その背景には、地上デジタル放送に移行する際、県下全域に光ファイバーが張り巡らされていることがあります。この施策によって、全国1位のCATV網による高速通信環境が構築され、豊かな自然と最先端のITインフラが共存することになりました。こうした流れを受けていち早くサテライト事業の支援を始めたのが、美波町出身の吉田 基晴氏が代表を務める「株式会社あわえ」。この会社が運営する「戎邸(えびすてい)」には宿泊施設と共同のワーキングスペースに加え、テレビ会議用の設備などが用意されており、遠隔地の企業が手軽にサテライトオフィスでの作業を体験することができます。試験導入を検討している企業には運用上のアドバイスを行うなど、サテライトオフィスを模索する企業からも大きな注目を集めています。

築80年の古民家をモダンにリノベーションした「戎邸」。
ミーティングスペースではテレビ会議もでき、サテライトオフィスの試験運用などに活用される。
施設やサービスについて案内をしてくれたのは株式会社あわえの地域コンテンツマネージャー彌野(やの)さん。
株式会社あわえの本社は銭湯を改装したもので、こちらも実にユニーク。
オフィス内部には陽光が差し込み、アクティブなワークスタイルを実現している。
社名の「あわえ」とは狭い路地裏を指す方言で、人と人が触れあう「暮らしの本質」をイメージして付けられた。
美波町政策推進課の鍛治さん(右)と株式会社あわえの遊亀(ゆうき)さん(左)は、地域でさまざまな取り組みに挑戦している。

星が降る CAMP PARK KITO

こうした新しいムーブメントは山側でも起きています。2018年10月にオープンしたばかりの「CAMP PARK KITO」は、グランピングを堪能できる宿泊施設に「カフェ・レストランSORA」と、天然の井戸水を使った「公衆浴場SORA SPA」が融合したアクティビティ・ビレッジ。新しく、自由な外遊びの場として、周囲とは隔絶された手つかずの自然環境でアウトドアライフを満喫できます。敷地内には徳島第二の河川・那賀川の支流、美那川の美しい水が流れ、鮎やアメゴ、天然のウナギまで生息しています。さらに、夜にはまさに降るような満天の星空を眺めながら、BBQを囲む静謐なひとときが訪れます。ドローン体験や夏には豊富なアクティビティも計画中とのことで、人里から離れた大自然の中に身を委ねるダイナミックな自然体験が楽しめます。

夕暮れや朝焼けの曖昧な時間こそ、空や自然が美しく映える。
夜空には息をのむほどの星空が輝き、アウトドアのダイナミックなスケールを実感する。
四季折々の表情を見せる大自然のなかで、思いっきり遊べる。
施設を案内してくれた総支配人の佐々木 照彦さん。他のスタッフも家族ぐるみの付き合いで、アットホームなおもてなしが嬉しい。
井戸からくみ上げた天然水に浸かるSORA SPAは、澄んだ空気と開放感が最高。
カフェ・レストランSORAでは新鮮な地元の食材を使った料理が楽しめる。
天然のアメゴは採れたてを塩焼きにして頂く。
日本初のドローン管理者認定制度「JUIDA」の操縦技能証明書を取得したスタッフとともに、ドローンなども体験できる。

日本の秘境「奥祖谷エリア」

さらに西側へ行くと、美馬(みま)市、三好(みよし)市、つるぎ町、東みよし町を総称した山間地帯「にし阿波エリア」があります。大歩危(おおぼけ)などの観光地としても有名ですが、実は400年以上続く伝統的な急傾斜地での伝統農法を現代に伝える貴重な地域として、世界農業遺産に認定されています。とくに“日本のチベット”ともいわれる奥祖谷(おくいや)地域は、著名な東洋文化研究家のアレックス・カーによる茅葺き古民家「篪庵(ちいおり)」などが有名になったことから世界に魅力を知られることになりました。平家の馬術訓練にも使われたという「奥祖谷の二重かずら橋」など、まさに日本の秘境と呼べる神秘的な風情に満ちています。

祖谷(いや)にある「フォレストアドベンチャー・祖谷」では、絶景に飛び込むジップラインが人気。

圧倒的な大自然と出会う異次元体験。なんと贅沢なことか。

山の奥深くには平家の伝説が息づく「奥祖谷二重かずら橋」。

日本一の田舎暮らしを体験できる紺屋

そんな奥祖谷エリアには、日本一の田舎暮らしを体験できる古民家がいくつか現存しています。そのひとつが「古民家やど 紺屋(こうや)」。40度もある傾斜農地で採れる作物の収穫や、蕎麦打ち、薪割りなど1000年以上も受け継がれてきた山里の暮らしそのものを体験できます。もともとタバコの葉を燻(いぶ)していたという室内は広く、高い天井まで真っ黒なのが印象的。現代の都市生活者にとっては、採れたての野菜や自分で打った蕎麦を食べられるだけでも貴重な体験ですが、大きな囲炉裏を囲んで頂く「そば米雑炊」や「ひらら焼き」などの伝統的な郷土料理にも不思議と懐かしさが湧いてきます。お風呂やトイレなどの生活スペースは最新の設備にリフォームされていて、滞在は快適そのもの。ご主人の中山さんご家族による温かい心配りに心が和みます。縁側からぼんやりと眺める里山の景色は、いつまでも見飽きることがないでしょう。

人々の営みを感じさせる柔らかな光が出迎えてくれる。
山肌の急勾配に造られた畑では、少量多品目の野菜や蕎麦、葉物、根菜などが育てられている。
実際に畑に出てみると、立っているのもしんどいほどの急勾配。
採れたての野菜はみずみずしく輝いている。
蕎麦打ちなど、貴重な体験もできる。
自分で薪を割り、火をくべて羽釜で米を炊く。便利な暮らしでは味わえない生活のダイナミズムが、なんだか嬉しい。
生きるために働く充足感を感じながら、食事までほっと一息。
囲炉裏を囲んでの食事は、いかにも一日の疲れが労われているように感じる。
自分で打った蕎麦だと思うと感慨も深く、それだけ味わいも深い。
みんなで作って、みんなで食べる。この暖かさは囲炉裏の火のせいだけではないようだ。
決して農作に適したとはいえない厳しい環境だからこそ、創意工夫をこらして豊かな食文化が発展した。
農家民宿が夢だったというご主人の中山 伸介さん。ご家族で温かいもてなしをしてくれる。
その昔は家の中でタバコの葉を燻(いぶ)していたため、天井までがしっとりと黒く染まっている。
遙か昔から変わることのない景色に、悠久の時の流れを感じる。
自然と一体になって暮らすことで、多くの存在に生かされていることを実感できる。

新しいSAKEに挑む

こうした豊かな自然に育まれた徳島県では、その風土に根ざした地酒の文化も発展しました。海、山、川と豊富な食材に合わせて造られたため、全国的に見ても多様な味わいの作り手が多いことも特徴です。また、山脈に囲まれているため湧き水がきれいなこと、そして最近は山田錦をはじめとする酒米を育てる農家が増えてきていることも、徳島県の酒造りに注目が集まる由縁のひとつ。さらに、徳島県は青色LEDを生んだ科学先端地域でもあり、徳島県工業技術センターによって開発された新しい清酒酵母「LED夢酵母」なども誕生しています。こうして清酒造りに必要な米、水、酵母に加え、情熱を持って取り組む人たちが力を合わせることで、新しいSAKEカルチャーが生まれています。

時代が変わろうと、機械が新しくなろうと、酒は米と水と酵母から生まれることに変わりはない。

阿波国を治めた蜂須賀家から頂く貴重な造酒札。これが免許となり、1枚ごとに何石の酒が造れるか決まっていた。

鳴門から世界へ羽ばたく本家松浦酒造

鳴門市で1804年から続く本家松浦酒造も、伝統と革新を続ける蔵元のひとつ。20年以上前から海外へも積極的に輸出し、世界に“WASHOKU”と“SAKE”が広まる一助となったこの蔵は、もとは佐賀の水軍「松浦党」をルーツとしています。ブランドは、鳴門海峡で揉まれた魚の王様「鯛」をモチーフにした「鳴門鯛」。地域に根ざした酒造りを続ける一方、2015年には「ナルトタイ 純米 水ト米」がロンドンで開催された世界最大級のワインコンテスト「IWC」の純米酒部門で、最高金賞のトップトロフィーを受賞するなど、世界からも注目を集めています。柔らかな口当たりと爽やかな果実香が特徴の「水ト米」は、その後継の純米原酒でもU.S. National Sake Appraisal 2018(全米日本酒鑑評会)の純米酒部門で金賞を受賞しました。伝統を守りながらも常に革新を続ける本家松浦酒造。これからも日本を代表する酒造りに期待がかかります。

重厚な造りの日本建築が歴史を感じさせる。新酒ができると飾られる「杉玉」も。
本家松浦酒造の酒蔵に彩られた鳴門の渦潮と鮮やかな鯛。いまでは貴重な左官の手仕事だ。
十代目蔵元の松浦 素子さん。伝統を守り、革新を続けるバランス感覚は見事だ。
世界最大級のワインコンテスト「IWC」で受賞した最高金賞が誇らしげに掲げられている。
昔は土間だった場所がショップになっており、鳴門鯛のフルラインアップが並ぶ。
店内では人気の「すだち酒」や蔵元でしか手に入らない貴重な生原酒なども試飲もできる。
自慢の中庭では近所の人や遠方からのファンを招いて昔ながらの立ち飲み「たちきゅう(角打ち)」も開催される。

400有余年の歴史を堪能できる「秋の阿波おどり~阿波おどり大絵巻~」

こうした、古来の伝統や文化を継承しつつ新しい流れを生み出すことにも積極的な徳島県の気風は、400年以上の歴史を持つ阿波おどりにも現れています。夏の風物詩として、いまや日本全国のみならず世界にもファンが広がる阿波おどり。二拍子の鳴り物に合わせて連が練り歩く「流し踊り」が有名ですが、徳島県ではステージで魅せる「舞台踊り」も楽しんで欲しいという想いから2015年に「秋の阿波おどり~阿波おどり大絵巻~」を始めました。室内を会場としているため天候に左右されることもなく、大迫力の演舞を楽しめます。提灯や団扇を片手に半纏をまとった男踊りと、編み笠を深くかぶった艶やかな浴衣姿の女踊りが織りなす舞台踊りは、風情ある流し踊りとはひと味違った華やぎあふれる魅力に満ちています。

「秋の阿波おどりナイト」では特色ある連が選ばれ、舞台踊りの魅力がわかりやすく伝わる構成になっている。
徳島文理大学の学生連は昭和36年から続く歴史があり、若々しく元気な踊りが代々受け継がれている。
こちらは所属する連が集まって構成された「徳島県阿波おどり保存協会」。
しっとりした鳴り物に合わせて、寄せては返す波のような構成が見事。
初出演の「苔作」は、大音量の迫力ある鳴り物とダイナミックな構成が魅力。
低く落とした腰、高く掲げた手など、要素は共通ながらも、それぞれの連には個性があり好みが分かれる。
名人による尺八や三味線などのしっとりとした和の音色が会場を包む。
有名連の有志が集まり「正調」と呼ばれる伝統的な鳴り物と踊りが人気の「藍吹雪」。凜とした緊張感が心地よい。
阿波おどりの名手、四宮生重郎さんもその踊りを披露。90歳とは思えない楽しそうな表情が印象的。
阿波おどりの魅力について丁寧に話してくれた藍吹雪の代表、森 一功さん。
子供の頃から軽やかなリズムが体に染みこみ、鳴り物が響けば踊らずにはいられなくなるのだろう。

空と山、そして人が心を豊かにしてくれる

羽田空港から飛行機でわずか75分の徳島県。それぞれの地域を巡ることで、日本の素朴さと洗練された文化を凝縮したような魅力に触れることができます。とくに、古くから四国八十八ヶ所霊場巡礼者をもてなしてきた「お接待」の気風があり、多くの人や文化が入り込むことに非常に寛容な雰囲気がなんとも印象的で、心地よく感じました。阿波おどりの名手である四宮生重郎さんの「徳島県人は楽しく個性を活かせ」という言葉通り、この風通しの良さが、常に新しい流れを生んでいるのだと思います。知っていそうで案外、知られていない徳島の魅力、まだまだたくさん眠っていそうです。

澄んだ川の流れに日々の雑事も洗い流され、心が豊かになる。

Photographs by Shinichiro GOTO

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海達 https://www.umitatsu.com/
CAMP PARK KITO http://cpkito.com/
古民家やど 紺屋 https://kouya18508.wixsite.com/kominkayado
株式会社本家松浦酒造場 https://narutotai.jp/
ANA https://www.ana.co.jp/
●読者プレゼントのお知らせ
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※一部、ご利用頂けない期間(指定除外日)などがございます。
※当選内容以外の移動にかかる費用などは当選者様のご負担となります。

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ナルトタイ 純米原酒 水ト米 720ml(税込¥1,296)
ナルトタイ Onto the table 純米大吟醸 720ml(税込¥1,512) 各1本

2018年12月17日(月)〜2019年1月25日(金)

※応募資格:エントリー期間中に、セゾンカードを1,000円(税込)以上ご利用いただいた方。
※未成年者の飲酒は法律で禁止されております。未成年の方のエントリーはご遠慮ください。
※当選者の発表は、賞品の発送(2019年2月中)をもってかえさせていただきます。
※(株)クレディセゾンが実施するほかのキャンペーンとの重複当選はございません。

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