自然の息遣いを間近に感じられる岩手・湯川温泉の湯宿 山人(やまど) ペア宿泊券(夕・朝食付き)を1名様にプレゼント

周囲の自然に調和するように、川沿いに寄り添うように佇む「山人」。

岩手県の西和賀町(にしわがまち)湯川(ゆがわ)は、秋田県との県境に位置する豪雪地。湯川温泉は昔からよく知られた湯量豊富な湯治場で、家族経営の小さな旅館が多く、手厚いサービスにファンも多い。そこに2009年5月、「六根(ろっこん)」で山の味わいを楽しんでもらおうという湯宿「山人(やまど)」がオープンした。自然の息遣いを間近に感じながら、源泉掛け流しの湯に浸る満足感は大きく、いつの間にか極上の眠りについていた。

特徴のある「山人」のロゴマーク。つい最近、商標登録を済ませた。

「はるばる感」を味わうために

「遠路はるばる雪深い湯川温泉まで、ようこそおいでくださいました。どうぞ、ゆっくりなさっていってください」と専務取締役の高鷹(こうたか)由枝さん。確かに車で東京から出かけると、東北自動車道で北上JCTまでおよそ5時間。そこから秋田自動車道に入って湯田ICまで約30分。湯田ICを降りると「山人」まで15分ほどなので、全体としては6時間くらいにはなる。電車で行けば東京駅から東北新幹線で北上駅まで3時間。そこでJR北上線に乗り換えてほっとゆだ駅まで45分。ほっとゆだ駅から「山人」までは10分ほどなので、ずっと早く着く。しかし、こちらとしては移動そのものを楽しみたいし、この「はるばる感」を味わうためには、雪道のドライブも欠かせない。

訪れたのは2月の中旬。宿までは除雪が行き届いているので、車で行っても雪に悩まされることはなかった。
「聞きしに勝る大雪……」と思われたが、これでも例年よりは少なめとか。すぐお隣は「かまくら」で有名な秋田県の横手市。
フロントにはスタッフの橋本翔也氏。青森の大学を卒業後、「山人」に入社、5年目のアテンダントチーフ。
吹き抜けになったロビー。2階にはライブラリーがある。
ライブラリーは堅苦しさを感じさせない別荘のような雰囲気。
太い梁と直線の構成で、雪から建物を守っていることが分かる。

東北6県の中心に位置

さらに、東京から見ると湯川温泉は確かに陸奥(みちのく)の温泉ということになるが、地図でみると東北6県のほぼ中心に位置している。高鷹さんによると「200キロ圏内に仙台、山形、盛岡、秋田の各市がすっぽり入ります」ということだ。角館の武家屋敷や平泉の中尊寺、奥入瀬や十和田湖など、湯川温泉を拠点とした観光スポットには事欠かないというわけだ。「東北6県の周遊拠点にどうぞ」というのもうなずける。

客室は3つのエリアに各4室、計12室の小規模な構成。こちらは清流に面した客室「桂」。
軒下には水路が設えられ、屋根の雪が落ちてもすぐに溶ける。ここだけは降り積もることがない。
小上がりになったベッドルーム。足元の障子窓が、夜明けを教えてくれる。
浴室の戸口は茶室のような躙口(にじりぐち)。くぐって入る。
二方向の引き戸を開け放つと、開放感たっぷりの半露天風呂のような趣。
写真は新緑の季節のものだが、浴室に身を浸すとこのような風景が出現する。

「山人」を支える若い力

宿は木質系の温かみのあるつくりで、設備はとてもモダン。伝統の旅館の雰囲気を残しつつ、サービス・スタイルはホテルそのもの。ボーズのスピーカーが据えてあったり、シモンズ製のベッドを入れてあったり、感覚は新しい。宿のコンセプトこそローカルの特性を生かしたものになっているが、デザインの感性はしっかりグローバルしているようだ。「それは従業員の平均年齢が25歳と若いせいかもしれませんね」と高鷹さん。関東、関西、北海道などの高校から岩手の大学に入り、そこで岩手の魅力、「山人」の魅力に引かれて入社した彼らの意見を積極的に取り入れ、現場に生かすようにしているという。そのためいつもスタッフの笑顔が絶えず、若い力が溢れている。

渡り廊下の一番奥に位置する客室「雪椿」。離れにいるような雰囲気で過ごせる。
額縁のような大きな窓は、そのまま風景画でも飾ってあるかのようだ。こんなところで、いつまでもボーッとしていたい。
客室のお風呂もまた、野趣たっぷり。
フロントロビーに近い「靖山樓」にはメゾネットタイプの客室が4室ある。
ベッドルームは山荘のような雰囲気で、心まで休まりそう。
渓流沿いの野天風呂「湯場一寸」。貸切専用で、家族一緒に利用できる。
夜明けとともにザブン!ほとんど自然と一体化したような気分で温泉を堪能!
日の出とともに変化する景色に見惚れて、出るのを忘れてしまう。

湯治場としての長い歴史

湯川温泉は1,000年の昔から続く湯治場として知られる。泉質がナトリウム-硫酸塩・塩化物泉なので、切り傷ややけど、慢性皮膚病、慢性婦人病、動脈硬化症などに有効とされている。昔は、農閑期の冬になると近郷近在から米や野菜を積んだ馬車でやってきて、自炊しながら湯治に勤しんだという。高鷹家も昭和の初期から食料品店、仕出し料理屋を営み、現在も中湯エリアで「山人」の姉妹館、御宿「末広」を営む。30年前に嫁いできた高鷹さんは「当時は団体旅行が全盛で、目の回るような忙しさ」だったという。それから時代は一回り。

お食事処「福膳坊」。朝晩の食事はこちらでいただく。
室内はホカホカ、外は雪景色。つい外へ出たくなる。
と言うのも、スタッフによって作られた「かまくら」があるから。
福膳坊の軒下に下げられた「凍(し)み大根」。気温が氷点下にならないと白く仕上がらないので、いかに寒さが厳しいかがわかる。
初夏にはこのような景色になるそうなので、季節が改まったら、また泊りに行きたい。
自家菜園「山人ファーム」で採れた野菜を使ったバーニャカウダ。
山と自然を感じてもらうために、地元産の素材にこだわった料理。
仕出し屋、料理店をルーツに持つだけに、山中にありながら、料理には定評がある。

山に精通した山の達人が「山人」

「山人」をつくろうと思い立ったのは20年も前のこと。バブルの崩壊を目の当りにして、社長の高鷹政明氏は「街を活性化するには、まずは自分たちが元気でなければ。それには、自分たち自身が“泊まりたい”と思うものを作らなければ……」と考えたそうだ。そこで友人のデザイナーとともにあれこれ検討を重ね、じっくり時間をかけながら、ついに実現にこぎつけたのだそうだ。「山人(やまど)」というのは、山に精通した山の達人のこと。山の美しさ、恵み、温もり、優しさ、厳しさを堪能してもらえる宿こそ湯宿「山人」だった。

目の前で切り分けてくれるローストビーフに頬も緩む。
岩手県産のブランド牛「いわて短角牛」は、肉本来の赤身の美味しい深い味わい。
食の安心と安全を求めて立ち上げられた自社農場「山人ファーム」では、岩手の地鶏「南部かしわ」も飼育されている。
朝食は「これぞ岩手」と言いたくなるほど地元の食材で埋め尽くされる。やはり旅に出たら、その地でなければ味わえないものを味わいたい。
「社長(ご主人)が20年かけて構想を練った本人が理想とする宿。その思いが宿の隅々にまで込められています」と専務取締役の高鷹 由枝さん。今は「山人ファーム」に夢中だそうだ。

6つの知覚を全開にして楽しむ宿

「山人」では、6つの知覚に向けてもてなすという。それは眼・耳・鼻・舌・身・意の6つの感覚のことで、総称して「六根(ろっこん)」と言うそうだ。具体的には山の景色を愛で、清流や静寂に耳を傾け、山の空気を嗅ぐ。さらに、山の味を味わい、全身で山の存在を感じ、山懐に抱かれて心に安らぎを得ることだ。そこで今、熱心に取り組んでいるのが自営の農園「山人ファーム」だという。六根を全開にして食の魅力を味わってもらおうと、トマトだけでも20種類という豊富さ。自家野菜の栽培は、近隣の農家の協力を得ながら大きな広がりを見せ初めている。岩手の地鶏「南部かしわ」の飼育も、やがてブランド地鶏に育つことだろう。「ローカルに考え、グローバルに行動する」グローカルの時代にふさわしい宿と言えそうだ。

湯川温泉に最も近い駅はJR北上線の「ほっとゆだ駅」。この地域は川尻温泉と呼ばれており、駅と同じ建物の中に日帰り温泉施設「ほっとゆだ」がある。
ここから湯川温泉。永承年間(1046〜1052年)の開湯というから、平安時代より1,000年近くも続いていることになる。それだけ湯治の効果が鳴り響いていたわけだ。
湯川温泉は手前から奥へ出途(でと、門出)の湯、中の湯、奥の湯と3つのエリアに分かれている。
冬の山人を暖かく感じるのは、こうした明かりのもてなしに溢れているからだろう。
外は氷点下で寒いはずだが、むしろ温かみさえ感じる。
宿から車で1時間ほどのところにある見事な「氷瀑(ひょうばく)」。スタッフの手が空いていれば、現地まで案内してもらえる。
●湯川温泉 山人(やまど)への問い合わせ
Tel. 0197-82-2222
https://www.yamado.co.jp
●読者プレゼントのお知らせ
読者プレゼントにエントリーいただいた方の中から抽選で1名様に、岩手・湯川温泉「山人(やまど)」のペア宿泊券(夕・朝食付き)をプレゼントいたします。

〈詳細〉
ペア宿泊券:夕・朝食付き
宿泊券有効期間:2019年6月〜2019年11月
宿泊券使用除外日:詳しくは予約時にホテルへお問い合わせください。
※客室のタイプはホテル側にお任せいただきます。

エントリー期間:2019年3月15日(金)〜2019年4月25日(木)

※応募資格:エントリー期間中に、セゾンカードを1,000円(税込)以上ご利用いただいた方。
※当選者の発表は、賞品の発送(2019年5月中)をもってかえさせていただきます。
※(株)クレディセゾンが実施するほかのキャンペーンとの重複当選はございません。

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