客室に源泉掛け流しの湯 大室の杜 玉翠 「大室の杜 玉翠」ペア宿泊券(夕・朝食付き)を1名様にプレゼント

エントランスに足を踏み入れると珈琲ラウンジのカウンターの向こうに相模湾の美しい景色が広がる。

伊豆熱川温泉の「源泉湯守り 玉翠館」は、砂風呂やタイ風ハーブ蒸し風呂など10種類の「こだわりの湯」で知られる老舗の湯宿。そこにルーツを持つ伊豆高原の「大室の杜 玉翠」もまた「源泉湯守りの心」を受け継ぐ温泉宿。異なるのは、クラシックとモダンが融合したスタイリッシュなデザインと抜群の眺望を持つこと。温泉三昧の”湯こもり”宿に最適だ。

伊豆・熱川駅前の名門旅館「玉翠館」の流れを引く「大室の杜 玉翠」。ゲートのネームプレートが眩しい。

熱川の名門温泉旅館

伊豆半島の東海岸は、湯河原から熱海、伊東、下田と、突端まで数珠繋ぎのように温泉街が連なっている。その中にあって「熱川」は、伊豆有数の泉質と湯量を誇りながら、いささか地味な存在だ。学生時代に自動車の追突事故にあって首を痛め、熱川温泉病院にお世話になったせいか、個人的には保養よりも「温泉治療」の目的で滞在するイメージが強い。治療中に釣りを勧められ、鯵(アジ)や鯖(サバ)がバケツ一杯釣れるので、漁場としての伊豆の豊かさに目をみはった覚えがある。そんな熱川にあって、伊豆急・伊豆熱川駅前の「玉翠館」は、「源泉湯守り」を信条とする、温泉を大切にする名門旅館として知られている。

和の香りを滲ませたモダンなつくりのエントランス。このサイズ感が秀逸。
御影石のカウンター越しに望む光る海。正面に伊豆大島が見える。
チェックインと同時に抹茶のサービス。すっかりくつろいだ気分にさせてくれる。
女性客のみ、宿に滞在中はお気に入りの浴衣を選んで過ごすことができる。
今は懐かしいLPレコードや書籍を集めた「書斎」。この宿を受け持つ常務取締役・太田 昂志(たかし)氏一番のお気に入りスペース。
美肌と健康を作る「エステルーム」。体だけでなく、気持ちまでほぐれてくる。

家族で守る源泉の湯

玉翠館を守るご当主の太田智康氏には二人の息子さんがいる。長男の太田宗志氏は、10年ほど前にオープンした別館「熱川温泉 奈良偲(ならし)の里 玉翠」を運営している。「奈良偲の里」は、文字通り、奈良を追われた往時の貴族が、奈良の都を偲んでここに暮らしたという伝説の里。宿は、鄙びた風情と格調の高さが共存した落ち着きのある湯宿。伊豆青石をふんだんに使った露天風呂に人気がある。次男の太田昂志(たかし)氏が運営するのが、今回訪れた「大室の杜 玉翠」。お椀を伏せたような独特の形状の大室山の麓にあり、熱川から少し離れているとはいえ、あくまで源泉掛け流しの湯にこだわる湯宿だ。

旅館のもてなしとホテルの機能性、その両方を併せ持つ「大室の杜 玉翠」。客室はラグジュアリースイート。
ラグジュアリースイートには和室が用意されており、しっとりとした気分に浸れる。
テラスから眺める相模湾の風景は、いつまで眺めていても見飽きることがない。
目の前の伊豆大島を眺めていると、近くの親戚のような親しみが湧いてくる。
水回りは最新のモダンなデザイン。アメニティも充実している。
客室に引かれた温泉に、一日に何度も出たり入ったりするのにバスローブは誠に便利。
源泉掛け流しの温泉が客室の浴槽に引かれている贅沢さ。泉質良し、温度良し、眺め良し、の3拍子揃った湯の宿。
熟睡できる宿こそ、最上の宿。旅館とホテルのいいとこ取りをしたような快適さ。

人柄の良さが魅力

ラウンジでチェックインを済ませたら、太田昂志氏がやってきて早速、宿の中を案内してくれるという。最初に見せてくれたのが「書斎」。決して広いとは言えないスペースながら、古いLPレコードが整理され、アンプにターンテーブルが用意されていて、いつでも昔懐かしい音に浸ることができる。書棚にも様々な書籍が収められ、自ら「ここでぼんやり過ごすのが大好きです」と表情を綻ばせる。その飾らない雰囲気と人懐こい対応に、すっかり魅了されてしまった。宿の主人は何より、人好きでなければならない。初対面でも、100年の友人のように打ち解けることができなければ、もてなしはその場の「仕事」で終わってしまう。

和の佇まいで満たされた1階の食事処「いずみ」。凜とした雰囲気に包まれる。
季節の花が旅人の心を癒す。
食前酒は山桃酒サワー。先付けに無花果豆腐。前菜は柿釜、焼き栗、松葉銀杏など季節に合わせての「7種盛り」。
地酒を飲み比べて、好みのお酒を探す。
気に入った一つをキリッキリに冷やしていただく。
季節の香りいっぱいの土瓶蒸し。秋限定の一品だが、家庭ではまず味わえない逸品だ。
天城本わさびが添えられたお造り・5種盛り。小姿魚は地元産の沖タカベ。煮ても焼いても揚げても美味しいが、刺身が一番。
伊東の近海で水揚げされた金目鯛の姿煮。調理長・鈴木一郎氏の腕が冴える。

にわかに家業に目覚めて

「大室の杜 玉翠」は2018年10月のオープン。大正3年(1914年)創業の熱川の本館「玉翠館」の104年後の開業ということになる。本館のご当主は4代目なので、昂志氏はその伝統と歴史の中で育った旅館の息子。当然の事ながら、旅館業はご本人の天職。「家業は2歳違いの兄が継ぐと思っていたので、自分は外の旅館で修行して、いずれは自分で開業するつもりでした」という。ところが相次いで別館、新館の計画が持ち上がり、にわかに本人にも出番が回ってきた。大女将(祖母)、若女将(母)の元で育てられた、生まれながらの「接客業」の虫が騒いで、東京の旅館・ホテルのWebコンサルタント会社を3年で辞め、改めて父に弟子入りして温泉管理の技術を修行したという。

国産牛サーロインの溶岩焼き。輻射熱で短時間に焼くため、外側はパリッと、中身はジューシーな肉汁。炭火焼きと同じ原理だ。
温物は金目鯛のしゃぶしゃぶも選べる。静岡県は金目鯛の水揚げ日本一。特に「伊東の地キンメ」はブランドになっているほど人気がある。
よく脂の乗った12月〜2月は金目鯛の旬の季節。地元産の野菜とともに、たっぷり季節を味わう。
止肴は季節限定の秋鮭の砧巻き。盛り付けの見事さ、器の美しさに、食べてしまうのが惜しくなる。
季節の味わいが濃いさつまいもご飯と滑子の赤出汁、それに香の物4種で食事を締める。
デザートはシャーベットに季節のフルーツ。あー、美味しかった!
地元産の食材で彩られた華やかな朝食のテーブル。朝採れ野菜のタジン鍋や鯵の干物は、さすがに本場ならではの豊かな味わい。
丁寧に選ばれた「器」のデザインにもつい目が向く。こんなところにも、大型ホテルや旅館では味わえない楽しみがある。

湯温の管理は命がけ

「大室の杜 玉翠」は客室数全9室で、全室に源泉掛け流しの温泉が引かれている。相模湾の雄大な景色を眺めながらの温泉三昧は、贅沢極まる楽しみだ。ところが、大浴場などと異なり、客室の浴槽には追い炊き用の外釜などは付いていない。温度管理は源泉の温度を微妙に調節しながら行う。ぬるからず熱からず、常に丁度いい湯温に保っておくには、大変な神経と技術を要する。「源泉掛け流しの温泉はわが宿の命。せっかくの温泉の効能を壊さないように、命がけといっても良いほど、神経を使っています」と胸を張る。弱アルカリ性・高温泉の源泉の温度は65.5度。これを少し冷まして客室に届く時は常に42〜44度の間になるように保つ。これこそ代々受け継がれてきた「源泉湯守りの心」なのだろう。思わず隠れた努力に「礼!」とつぶやいた。

早朝から客室の温泉を楽しんでいたら突然、伊豆大島にレンブラント光線が降り注いだ。天からの奇跡のようなプレゼントに、思わずうっとり……。

「大室の杜 玉翠」を預かる太田昂志氏は、有限会社玉翠館の常務取締役で太田家の次男。「僕の役割は客室に引かれた温泉の温度管理」というほど、最適な湯温の維持に心血を注いでいる。

Simple is Beautiful

宿は、和の香りと、キレのいいモダンな味わいが程よく調和した上品なつくり。いかにも流行りの「和モダン」を強調した無駄な装飾を廃し、デザインの「遊び」を抑えたシンプルな構成が好ましい。少ない客室と、大浴場や大食堂といった大勢で集まる施設もないので、客室で心静かに“湯こもり”するのに最適である。寝る前に、バーカウンターやラウンジでお酒をいただいたり、「書斎」で古いレコードをかけてみたりと、存分に自分の時間を過ごせる。夫婦仲のよろしくない倦怠期のご夫婦でも、こうした宿に泊まってみれば、自然に気分が打ち解けてくるかもしれない。ストレスに見舞われたら、まずは自分を変える、次いで相手を変える、それでもダメなら環境を変えてみるのが一番だ。

伊豆急行の伊豆熱川駅前にある「熱川温泉 源泉湯守り 玉翠館」はグループの本館に位置付けられている。運営するのは父親で代表の太田智康氏。
本館の目の前に源泉が吹き出す源泉井がある。湯温は約100度もあり、常に湯煙が絶えない。
こちらは長男で専務取締役の太田宗志氏が運営する別館「熱川温泉 奈良偲の里 玉翠」。
現代数奇屋の「粋」を凝らした贅沢な佇まいと庭園が見事。
伊豆青石をふんだんに使った大浴場や貸切露天風呂のファンが多い。

3つの「玉翠」を巡ってみよう

大室山のふもとには、行楽シーズンに多くの家族連れで賑わう施設がたくさんある。家族にせがまれて、大室山のお鉢巡りや伊豆シャボテン動物公園のカピバラの入浴風景などは何度見たことか。それだけ都会生活者には親しみやすい手近な観光地と言える。一方で、高級別荘の立ち並ぶ大室山のふもとは、永住者も多い住宅地になっている。バブル期には多くの企業が保養所を建てたようで、それらしい施設も散見する。昔に比べると道路事情も格段に良くなっているので、「大室の杜 玉翠」へも行きやすい。その眺望の良さには得難いものがある。折を見て「玉翠」の3つの湯宿、それぞれの風情と季節を楽しんでみるのも悪くなさそうだ。

すぐ近くに、鉢を伏せたような山容で知られる「大室山」がある。リフトで頂上まで行くとお鉢巡りができる。
約4,000年前の自然の噴火でできたもので、粘り気の弱い溶岩のしぶき(スコリア)が降り注ぐことで、このような山容が形作られたそうだ。国指定の天然記念物になっている。
大室山の麓にある伊豆シャボテン動物公園。カピバラの露天風呂で有名。
「ニンジンジュース・ダイエット」で知られる石原結實(ゆみ)医師が主宰する「ヒポクラティック・サナトリウム」も近い。
伊豆伊東の観光名所「城ヶ崎海岸」は、溶岩による奇岩や吊り橋だけでなく、隠れたダイビングスポットとしても人気がある。
●大室の杜 玉翠への問い合わせ
Tel.0120-23-2175
https://omuro.gyokusui.jp/
●読者プレゼントのお知らせ
読者プレゼントにエントリーいただいた方の中から抽選で1名様に、大室の杜 玉翠のペア宿泊券(夕・朝食付き)をプレゼントいたします。

〈詳細〉
ペア宿泊券:夕・朝食付き
宿泊券有効期間:2020年4月〜2020年9月
宿泊券使用除外日:詳しくは予約時にホテルへお問い合わせください。

エントリー期間:2020年1月17日(金)〜2020年2月25日(火)

※応募資格:エントリー期間中に、セゾンカードを1,000円(税込)以上ご利用いただいた方。
※当選者の発表は、賞品の発送(2020年3月中)をもってかえさせていただきます。
※(株)クレディセゾンが実施するほかのキャンペーンとの重複当選はございません。

エントリーキーワード/源泉湯もりの心
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